【要約】Web 開発における Rust と Python のパフォーマンス比較試験 [Zenn_Python] | Summary by TechDistill
> Source: Zenn_Python
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// Problem
Web開発の技術選定において、言語の実行速度が実際のアプリケーション性能にどの程度寄与するかという課題がある。筆者は、言語の特性がシステムのボトルネックにどう影響するかを明らかにしようとした。具体的には以下の点に直面している。
- ・開発速度重視のPythonと、実行速度重視のRustのどちらを選ぶべきか。
- ・ネットワークI/Oが支配的なWeb環境において、言語の計算性能は意味を成すのか。
- ・並列実行方式(マルチプロセス vs マルチスレッド)による性能差の検証。
// Approach
筆者がRaspberry Pi 5を用い、異なる通信環境下で両言語のWebフレームワークの性能を定量的に比較した。検証の構成は以下の通りである。
- ・検証環境: Raspberry Pi 5 (8GB, 4 cores) を使用。
- ・比較対象: Python (FastAPI + uvicorn) と Rust (axum + tokio)。
- ・検証条件: ローカル通信、LAN通信、インターネット通信の3パターン。
- ・測定指標: Requests/sec (RPS)、Failed requests、CPU使用率。
- ・負荷生成: ApacheBench (ab) を使用し、クライアント数を段階的に変更。
// Result
通信環境によって、言語の処理性能がパフォーマンスに与える影響が劇的に変化することが判明した。
- ・ローカル環境: RustがPythonの約2.5〜7倍のRPSを記録し、圧倒的な効率を示した。
- ・LAN環境: Rust multi_threadが最大12,309 RPSを記録し、高い並列性能を示した。
- ・インターネット環境: 通信遅延が支配的となり、言語間のRPS差はほぼ消失した。
- ・結論: CPUバウンドな処理ではRustが極めて有効だが、通信遅延が大きい環境では言語選定の優先度は下がる。
Senior Engineer Insight
> 本検証は、技術選定における「ボトルネックの所在」の重要性を再認識させる。実戦投入の際は、以下の視点が不可欠である。
- ・CPUバウンドな処理(画像処理等)を伴う場合は、Rustの採用がリソース効率と性能の両面で極めて有効である。
- ・通信遅延が支配的なI/Oバウンドな環境では、言語の差よりもCDNや接続再利用の最適化を優先すべきである。
- ・開発コストと実行性能のトレードオフを、システムの特性に基づいて冷静に判断せよ。