【要約】線形化したMPCはどこまで使える? 台車型倒立振子で確かめる [Zenn_Python] | Summary by TechDistill
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// Problem
学習者がMPCの理論を学ぶ過程で、線形近似の限界という課題に直面した。線形モデルの予測が外れた際に、閉ループ制御が維持できるかを確認する必要がある。理論上、線形近似は平衡点の近傍でしか有効ではない。そのため、予測誤差が拡大した際に制御が破綻するのかを検証しなければならない。
- ・線形近似の有効範囲の不明確さ
- ・開ループ予測誤差と閉ループ性能の相関関係
- ・モデル誤差が制御性能に与える影響の定量的把握
// Approach
筆者が台車型倒立振子を用い、固定線形化MPCとNMPCの性能比較を行った。非線形モデルを実プラントとし、予測誤差が制御に与える影響を評価した。CasADiを用いて非線形モデルを構築し、複数のソルバーで最適化問題を解いた。
- ・CasADiによる非線形モデルの構築
- ・OSQPを用いた線形MPC(QP)の求解
- ・IPOPTを用いたNMPC(NLP)の求解
- ・初期角度を変えた開ループおよび閉ループの比較実験
- ・制御周期0.05s、予測ホライズン20ステップの設定
// Result
実験の結果、開ループ予測が外れても、閉ループでは線形MPCが機能した。20 degまでは両手法とも成功し、30 degでも発散せずに復帰した。これは、再最適化と十分な制御力がモデル誤差を補填したためである。
- ・開ループ予測誤差の急増を確認
- ・閉ループにおける線形MPCの頑健性を実証
- ・計算時間の差(Linear MPCは1ms未満、NMPCは数ms)
- ・30 degでの整定条件未達(角度が2 degを僅かに超過)
Senior Engineer Insight
> 技術責任者は、計算リソースと精度のトレードオフを考慮すべきだ。本検証は、線形化MPCが再最適化によってモデル誤差を吸収できることを示している。実務では、モデルの複雑さよりも、制御周期の短さと制約の余裕が重要となる。
- ・計算負荷の低い線形MPCの採用検討
- ・制御力と制約の余裕による頑健性の確保
- ・NMPCの過剰設計を避ける判断基準