【要約】firecrawl/anydoc でドキュメントを Markdown に変換する検証 [Zenn_Python] | Summary by TechDistill
> Source: Zenn_Python
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// Problem
開発者が LLM を活用したシステムを構築する際、多様な形式のドキュメントを解析可能な形式へ変換する必要がある。既存の形式では以下の課題が存在する。
- ・PDF は表示レイアウトに依存するため、構造化された Markdown への変換時に表の崩れや不要な空白が生じる。
- ・PowerPoint は視覚的な配置が重要であり、テキスト抽出のみでは情報の文脈が失われる。
- ・非構造化データを LLM が理解しやすい形式へ、いかに精度高く変換するかが課題となる。
// Approach
検証チームは、firecrawl/anydoc を用いて、4 種類の異なるファイル形式から Markdown への変換プロセスを実装した。
- ・Python を使用し、
anydoc.to_markdown()関数を呼び出す変換スクリプトを作成した。 - ・Word、PDF、Excel、PowerPoint の各ファイルに対し、変換後の Markdown 出力を生成した。
- ・変換後の見出し、表構造、テキストの抽出精度を、元の資料と比較して評価した。
// Result
検証の結果、ファイル形式によって Markdown への変換精度に明確な差があることが判明した。
- ・Word と Excel は、見出しや表構造が比較的正確に保持され、再利用性が高い。
- ・PDF は、本文の抽出は可能だが、表構造の崩れや単語間の不自然な空白が発生しやすい。
- ・PowerPoint は、テキスト情報の抽出には有効だが、スライドの配置や装飾は失われる。
- ・用途を「レイアウト再現」ではなく「LLM 用のデータ抽出」に絞れば、実用的な結果が得られる。
Senior Engineer Insight
> 本検証は、RAG パイプラインにおけるデータ前処理の限界を明確に示している。Word や Excel は高精度だが、PDF は構造崩れへの対策が必須となる。実戦投入時には、単なる変換に頼らず、PDF の場合は別途クリーニング工程を挟む設計が求められる。完全なレイアウト再現を目的とせず、意味論的な構造抽出に特化させる判断が、システム全体の信頼性を左右する。